2024年5月23日午前3時30分から行われたUEFAヨーロッパリーグ決勝アタランタ対レヴァークーゼン。
試合結果は、アタランタが今シーズン無敗のレヴァークーゼンを撃破しました。
気になる試合内容やフォーメーション、活躍した選手を紹介していきます。
アタランタとレヴァークーゼンのフォーメーション・戦術
UEFAヨーロッパリーグ決勝は3-0でアタランタがレヴァークーゼンに勝利。
両クラブとも3バックを採用しているので、システム的にはかみ合うことが予想されていました。
レヴァークーゼンとアタランタのフォーメーション・戦術を紹介していきます。
アタランタ
アタランタのフォーメーションは3-4-2-1です。
アタランタはいつも通りのオールコートマンツーマンを採用し、堅い守備から素早い攻撃が狙い。
アタランタはシステムのかみ合わせを上手く活かし、レヴァークーゼンの3バックには前線の3人を、WBにはWBをマークに付かせました。
前線にはそれぞれ違った持ち味がある3人を配置し、個でもレヴァークーゼンのディフェンス陣を突破することを期待し、ジャンルカ・スカマッカ、アデモラ・ルックマン、チャールズ・デ・ケテラーレを起用。
レヴァークーゼン
レヴァークーゼンのフォーメーションも3-4-2-1です。
レヴァークーゼンはアタランタがオールコートマンツーマンを仕掛けてくることを予想し、前線の3人は機動力と流動性のあるアレミ・アドリ、フロリアン・ヴィルツ、ジェレミー・フリンポンを起用。
機動力のある3人を置き、フリンポンをワイドに開かせ、空いたスペースに右WBのヨシム・スタシニッチをインナーラップさせることで、アタランタのマンツーマンディフェンスを混乱させようとしていた。
UEFAヨーロッパリーグ決勝でルックマンがハットトリック!
レヴァークーゼンがボール支配をし、優位に試合を進めることが予想されましたが、先にゴールを決めたのはアタランタです。
アタランタは前半12分にコーナーキックのこぼれ球を拾い、ダビデ・ザッパコスタがペナルティーエリアの深い位置からグランダーのクロスを入れる。
大外から走り込んできたアデモラ・ルックマンがクロスを押し込み、ゴールを決めました。
アタランタの2点目は前半25分。
レヴァークーゼンのGKマチュイ・コバールが前線のアドリにロングパス。
しかし、パスはカットされ、こぼれ球をルックマンが拾います。
ルックマンはカットインからグラニト・ジャカを躱し、強烈なミドルを叩き込む。
前半35分に、レヴァークーゼンのアレハンドロ・グリマルドがエセキエル・パラシオスのスルーパスに抜け出し、シュートを打つも、ジャストミートせず。
レヴァークーゼンはアタランタのオールコートマンツーマンに苦しみ、良い位置でボールを受けることができず、チャンスらしいチャンスは作れませんでした。
後半に入り、レヴァークーゼンはスタシニッチに代えて、ヴィクター・ボニフェイスを投入。
その後も、決定機を作れないレヴァークーゼンは積極的に、交代策に出ます。
シャビ・アロンソは立て続けに、ロベルト・アンドリッヒとアダム・フロジェクを投入。
しかし、ゴールネットを揺らしたのはアタランタでした。
後半30分、自陣でボールを奪ったアタランタは前線のジャンルカ・スカマッカにボールを繋ぎ、スカマッカが味方の上がりを待ちながら、ボールを運びます。
スカマッカが相手DFを引きつけ、左サイドにいたルックマンにパス。
ルックマンはカットインを匂わせながら、縦に突破し、左足で強烈なシュートを打ち、ハットトリックを決めました。
最後まで、レヴァークーゼンはアタランタの堅い守備を崩すことができず、3-0でアタランタがUEFAヨーロッパリーグで優勝。
UEFAヨーロッパリーグ決勝スタッツを比較
アタランタ | レヴァークーゼン | |
10 | シュート数 | 10 |
7 | 枠内シュート | 3 |
33% | ボール支配率 | 67% |
332本 | パス本数 | 674本 |
71% | パス成功率 | 83% |
21 | ファウル数 | 12 |
4 | イエローカード | 3 |
0 | レッドカード | 0 |
1 | オフサイド | 0 |
2 | コーナーキック | 5 |
スタッツを比較してみると、ボールを支配しているのはレヴァークーゼンだが、シュートの本数は同じで、枠内シュート数ではアタランタの方が多いです。
レヴァークーゼンは決定的なチャンスが作れず、強引なシュートやミドルシュートを打った結果が数字に表れている。
レヴァークーゼンの平均パス成功率は88%を超えることが多いですが、この試合では83%と、アタランタのマンマークによって、パスミスが普段よりも多かったことが分かります。
勝敗を分けたのはチームの完成度。
シャビ・アロンソはレヴァークーゼンの監督に就任して2年目、一方で、ジャン・ピエロ・ガスペリーニはアタランタを2016年から率いています。
シャビ・アロンソも素晴らしい監督で、レヴァークーゼンの完成度も高いですが、長年、チームを指揮してきたガスペリーニのアタランタの方が戦術やアイデンティティが確立されていて、チームの完成度が高かったと思われます。
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